天皇が皇位の継承を国の内外に示す一連の国事行為である儀式を「即位の礼」といいます。
「即位の礼」は、令和元年10月22日(火)から行われ、この「即位の礼」の儀式の一つとして「饗宴の儀」が行われます。
「饗宴の儀」は天皇陛下が皇后陛下とともに祝宴に臨んで即位を披露し、国内外の賓客から祝福を受けられる饗宴です。
宮中で行われる晩餐会で、令和元年10月22日(火)、25日(金)、29日(火)、31日(木)の4回にわたって行われ、約約2千人の賓客が招かれました。
料理は和食のコース料理で、飲み物は日本酒のほか白、赤ワイン、フレッシュオレンジジュースが用意されたようです。
当ページでは、「饗宴の儀」で供された食事と飲み物について調べてみました。
INDEX
饗宴の儀で供された食事
外国の元首が招待された10月22日(火)のメニューは日本料理で、献立は前菜・酢の物・吸い物・加薬ご飯・焼き物・揚げ物・果物-など9品目でした。
通常メニューのほか、魚介や肉の代わりに野菜や高野豆腐、湯葉などを使った「菜食主義」メニューや、イスラム教の流儀に則して処理した「ハラルミート」と呼ばれる肉を使用したメニューも選べるように配慮されていました。
「饗宴の儀」平成踏襲、日本料理で 菜食主義 「ハラル」メニューもhttps://t.co/TUZNKfbQ6Q
外国元首らが招かれた22日の献立は前菜▽酢の物▽吸い物▽加薬ご飯▽焼き物▽揚げ物▽果物-など9品目。宮中晩餐会よりもかなり規模の大きい祝宴となるためコンパクトに提供できる日本料理が選ばれました pic.twitter.com/5BcUkiL34N
— 産経ニュース (@Sankei_news) October 22, 2019
【前菜】かすご鯛姿焼、海老鉄扇、鮑塩蒸、百合根、鴨錦焼、黄柚子釜、篠鮟肝、栗、胡瓜
【酢の物】魚介酢漬(スモークサーモン、帆立貝、鮃、公魚(わかさぎ))
【焼物】牛肉アスパラガス巻、ブロッコリー、生椎茸、小玉葱、小トマト
【温物】茶碗蒸(鱶鰭、舞茸、三つ葉)
【揚物】三色揚(蟹、鱚、若鶏) 紅葉麩、慈姑、銀杏、松葉そば
【加薬飯】鯛曽保呂、筍、椎茸、干瓢、錦糸玉子、紅生姜
【吸い物】伊勢海老葛打、松茸、つる菜
【果物】メロン、苺、パパイヤ
【菓子】和菓子2種
【飲み物】日本酒、ワイン(赤、白)、ミネラルウオーター、 日本茶、フレッシュオレンジジュース
饗宴の儀での飲み物【日本酒】
令和の「饗宴の儀」で供された日本酒は、老舗酒造メーカー日本盛(兵庫県西宮市)の銘酒「惣花(そうはな)」です。
日本盛の「惣花」は、かって「幻の酒」と呼ばれ、手に入りにくい日本酒だったようです。
【「幻の酒」、天皇陛下の即位儀式に】
天皇陛下の即位を受けた10月22日からの「饗宴(きょうえん)の儀」で、かつて「幻の酒」とも呼ばれた老舗酒造メーカー日本盛(兵庫県西宮市)の銘酒「惣花」が提供されることが分かりました。
記事はこちら⇒https://t.co/gdZrUM9kGT pic.twitter.com/TgCFIQ4K9X
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) May 3, 2019
「惣花(そうはな)」ですが、日本盛の説明によると
芳醇な香り、まろやかな口当たり、すっきりした喉ごし。気品あるコクが特徴の「味吟醸」。
『惣花』はぬる燗や冷やなどの 幅広い温度帯でお愉しみ頂ける純米吟醸酒。冷温・常温では吟醸酒の“すっきりさ“ ぬる燗では純米酒の”味わいの深さ” 「冷温・常温」と「ぬる燗」との温度差で 味わいの違いをお楽しみいただくことが出来ます。温度によってまたお料理との相性も変化します。 お料理との相性に合わせて、 季節に合わせて、お楽しみください。
とあります。
日本酒好きの管理人もまだ吞んだことがありませんが、高級な日本酒ではなく、我々庶民でも手の届く美味しい酒のようですね。
ちょっと甘口で、優しい口当たりは女性に好まれるのでしょうか?
フルーティな吟醸香には欠けるという評価もあり、もしかしたら日本酒の奥義を極めないと良さが分からないのかもしれませんね。
管理人は辛口が好みですが、一度取り寄せて吞んでみようと思っています。
饗宴の儀での飲み物【ワイン】
令和の「饗宴の儀」で供されたワインは、白ワインのコルトン・シャルルマーニュ2011と赤ワインのシャトー・マルゴー2007です。
コルトン・シャルルマーニュ2011【白】
「コルトン・シャルルマーニュ」はコルトンの丘でも太陽の恩恵を最大に受ける一部の区画で、ミネラルを豊富に含む水はけの良い土壌で育った豊潤なブドウから造られます。
長期熟成により洗練された凝縮感のある果実味とミネラル感が一体となった旨味が特長のワインのようです。
シャトー・マルゴー2007【赤】
「ワインの女王」と称されるボルドーワインの中でも最も女性的とされるワインです。
ヘミングウェイがこよなく愛したことでも知られています。
日本では、黒木瞳と役所広司主演の「失楽園」という人気映画で死を直前にした主人公の役所広司が最後に口にするワインの「シャトー・マルゴー」として知られるようになりました。
「シャトー・マルゴー」はフルボディの複雑な味や香りの中に柔和で優しさを持ち合わせる「女性的なワイン」として有名です。
饗宴の儀での飲み物【その他】
お酒類の他、ミネラルウオーター、 日本茶、フレッシュオレンジジュースが用意されたようですね。
これらの飲み物については詳しい情報は伝わってきません。
宮内庁で用意されたのであれば、国内の有名店の商品でしょう。
饗宴の儀で供される飲み物に関するまとめ
宮中晩餐会といえば、天皇即位後、初の国賓として訪日されたアメリカの「トランプ大統領夫妻」の晩餐会が思い浮かびますね。
宮中晩餐会で提供された料理は、フランス料理で慣例のようなのです。
宮中での晩餐会で日本料理が提供されるのは珍しい出来事なのでしょうか?
実は平成での「饗宴の儀」でも日本料理が提供されていたのです。理由は、出席者が多いのでコンパクトに並べられる日本料理が選ばれたと聞きます。
令和でも平成の「饗宴の儀」を踏襲していたのですね。
日本酒などの飲み物についても同じだったのかな。興味がありますね。